「がばいばあちゃんの言葉」で

「終業式(卒業式)前日ネタ」

 がばいばあちゃんの言葉を掲載した3日毎の「日めくり」にあるネタを使って、終業式(卒業式)前日の道徳のネタです。もちろん、短くして、終業式(卒業式)の日の最後の学級活動での担任の話としてもいいでしょう。

人と別れるときの心構え、人とかかわることのよさについて考えさせる授業です。

 

【対 象】 小・中・高校 全学年可

【ねらい】 友情の尊さを理解して心から信頼できる友達をもち、互いに励まし合いながら、高め合おうとする態度を養う。(ちょっとピッタリきませんが、中学校の価値内容なら2-(3)

【学習内容】

(1)幸せの条件を出し合うこと。

        めあてをもって生きること、健康、家族、仕事、趣味、円満な人間関係 等々

(2)人と別れるときの心構えについて考えること。

        再会できること

        再会まで互いに頑張ること 等々

 

【資料】「がばいばあちゃんの3日日めくり」所収

     さよならと言えるだけでも、幸せ

     またねと言えたら、もっと幸せ

     久しぶりねと言えたら、もっともっと幸せ

【学習過程】(45分授業)

@        1年間を振り返って、思い出を発表し合う。(10分)

        終業式前日なので、教室の掃除や整理整頓などをみんなでやって、少し落ち着いた時間に、ゆったりと1年間を振り返ります。

        道徳ノートや「心のノート」などを開いて話し合ったり、教室に掲示してある「学級の歴史」の短冊を見ながら感想を出し合ったりするのもいいでしょう。

        時間はいくらでも調整できます。

 

A        「さよなら」「またね」「久しぶりね」の部分を(   )にして、当てはまる言葉を自由に発表し合う。(10分)

        発問1:「(A    )と言えるだけでも、幸せ。(B    )」と言えたら、もっと幸せ。(C    )と言えたら、もっともっと幸せ」のA、B、Cにはどんな言葉が入ると思いますか?自分なりに幸せだと思う内容を発表してください。」

        お小遣いが多いこととか、いい家に住むこととか、お金に関する発言が出るでようが、さらっと流して、心の有り様とか人とのつきあい方などについての発言を少し強く繰り返すなどして、学年最後の時期に相応しい授業にしたいところです。ユーモアは必要かも知れませんが、脱線するのはちょっと避けたいです。

        人と交わす挨拶や言葉なら、ほとんど全ての言葉を当てはめることができます。同じ言葉でも順番が違う人もいるでしょう。

        話し合いの最後に、ここでは、がばいばあちゃんの言葉を紹介しましょう、と言って板書します。そして、次の発問です。

 

B        がばいばあちゃんの気持ちについて話し合う。(15分)

        発問2:「がばいばあちゃんは、どんな思いからこのように言うのでしょうか?」

        (1)別れるときにはちゃんと「さよなら」と言えることが、実はとっても幸せである。そもそもケンカしていたり、「さよらな」と言えないくらい疎遠な間柄だったりしたら、それは、幸せとは言い難いなど……、(2)「またね」っていうのは、次に「また、会いたい」ってことなので、それは、友達の間柄としては幸せだということ……、(3)「久しぶりね」と言えるということは、「再び会ったということ」なので、それは、別れたままではないということで、人間関係としてはとっても幸せということ……などを黒板に位置付けなら、自分たちの学級、あるいは、一人ひとりの子どもの友達関係などについて振り返ることができるようにします。

 

C        「久しぶりね」の続きの言葉を書く。(10分)

        いろいろなまとめ方があるでしょうが、ここでは、「自分が再び会いたいなと思っている友達数人を頭に浮かべて、その人の名前は書かずに、『久しぶりね』の後に続く言葉を書きましょう、と投げかけます。久しぶりに会った時期(つまり、会えなかった年月)や会うまでに自分がしたいことや、夢の実現の状況など、自由に設定していいことにします(ある子どもは、春休み明け、仲良しの友達との久しぶりの会話を思い浮かべるでしょう、そして、中学校卒業なら、3年後くらいかも知れません、また、転校する子どもならそれこそ10年先かも知れません)。

        最後に、担任として、クラスの子供たちと次に再会するまでに楽しみにしていることなどを話して聞かせて、まとめとしましょう。