「挨拶の語源と意味」で「挨拶」について考える 【対 象】 中学校(または小学校6年生) 【ねらい】 挨拶の語源や学校での授業前後の挨拶に込められた思いを理解することを通して、心を込めた挨拶をしようとする心情を高める。2-(1) 【学習内容】 ○
挨拶の語源 ・
人と人とが出会い、お互いに心を開いて相手にせまっていくこと ・
「今日は、お元気ですか」=「太陽さんと一緒に明るく生きているか」 ○
授業の前後にする挨拶に込められた意味 ・
先生や仲間へのよろしくという気持ち ・
教科書に掲載されている事柄を考えた先人への感謝 【資 料】「あいさつは感謝の言葉」) ※ 『ニューモラル No.451』 (財)モラロジー研究所 H19.3.1 粗筋 主人公川上さん(28才、会社員)は、挨拶ができない上司の係長に不満をもっている。そのことを先輩の山崎さんに話したところ、「おまえの気持ちも分かるよ」と理解を示してくれた。そして、運動部がする挨拶や授業の前後の挨拶の意味について川上さんに話して聞かせるのであった。 【学習過程】(50分授業) @
資料を聞き、挨拶の語源について話し合う。(10分) ※
発問1:「挨拶の語源をノートにまとめよう。」 ※
本文を読んで、挨拶の語源を発表し合う。そして、教師が黒板にまとめる。 ※
(1)「挨」=「押し開くや互いに近付く」 ※
(2)「拶」=「せまる、すり寄る」 ※
(3)「挨拶」=「人と人が出会い、お互いに心を開いて相手にせまっていくこと」 ※
(4)「今日」=「太陽」 ※
(5)「今日は、お元気ですか」=「太陽さんと一緒に明るく生きていますか」 ※
(6)「はい、元気です」=「はい、太陽さんと一緒に元気に生きている」 ※
(7)「さようなら、ご機嫌よう」=「そうなら(太陽さんと一緒に生活しているならば)、御気分がよろしいでしょう。」 ※
「一層いい挨拶ができるようになるための、心構えについて勉強してみましょう」と課題を提示する。 A
「挨拶を返さない係長の態度に不満をもつ川上さんの気持ちについて話し合う。(10分) ※
発問2:「挨拶をしても『おっ』と一言しか返さない係長の態度に対して川上さんはどんな気持ちをもっていたでしょうか。」 ※
(1)社会人になっても挨拶もろくに交わせない上司なんて情けない。上司とは言えない。 (2)山岡係長に挨拶をするのが憂鬱だ。係長に対して挨拶はしたくない。 (3)最近の若者たちが挨拶をしないのも無理はない。 ※
川上さんの言葉や、自分たちの日頃の行動や経験などを振り返ることを通して、(自分から挨拶を積極的にできないだけではなく、)人からの挨拶に対する返事をきちんと返せない人は、挨拶をする人に対して、大変失礼な態度であること、社会人として相応しい行動ではないことなどを共通理解する。 B
運動部がする挨拶や授業の前後にする挨拶の意味について話し合う。(20分) ※
発問3:「山崎先輩が話した『運動部のする ゙こんにちば という挨拶に込められた意味』とはどんなことですか。」 ※
(1)「お元気ですか」「おせわになります」「ありがとう」 ※
(2)「感謝や相手を思いやる気持ち」 ※
(3)周囲の人たちへの感謝や思いやりの気持ち ※
(4)謙虚な人柄を生み出す一つのきっかけ ※
発問4:「山崎先輩が話した『授業の前後にする挨拶に込められた意味』とはどんなことですか?」 ※
(1)先生と子どもたちとの間の「よろしくお願いします」という気持ち ※
(2)子どもたち同士の「よろしくお願いします」という気持ち ※
(3)その授業で学ぶことを苦労して研究し、確かめ、実践し、わたしたちに伝えてくださった「先人・先学・先賢」に対する御苦労・ご苦心に感謝と誓いの心 C
教師の思いを話す。(5分) ※
「お陰様で」「いつもありがとうございます」などの感謝の気持ちを込めて挨拶をすることがとても大切であること、教師も子どもも一人の人間として「よりよい挨拶ができるように頑張っていこう」という話を「誠実に」「明るく」する。 |