『14歳からの哲学』で「友情」の授業 【学 年】 中学校2年生 【ねらい】 テキストを読み、筆者の主張点について話し合うことを通して、友達についての考えを深めることができる。 【資 料】 『14才からの哲学』池田晶子 「15 友情と愛情」の中のPP.98-101 L16まで 株式会社トランデビュー 2003.3.20
【学習過程】(45分授業) @ 「(上記の部分まで読み)なぜだと思いますか?」(25分) 1.
上記の部分まで、教師が2度読み聞かせ、黙読の時間も取る。 2.
自由に感想を述べ合う時間を確保する。二人組や学習班で感想を出し合ってもよい。 3.
「ただ一緒にワイワイやって面白いだけの友だちというのは、やっぱりそれだけのことであることが多い」や「壊れるような友情は、本当の友情じゃなかったんだ」についてどう思うか、など、観点を決めて、感想を出し合ってもよい。 4.
その後、「なぜだと思うか」と発問する。 5.
自由に考えを発表し合うことを保障して、板書するなど、教師が受容し、みんなで共通理解、認め合いを行う。 6.
筆者は次のようにいう。「自分の孤独に耐えられるということは、自分で自分を認めることができる、自分を愛することができるということだからだ。孤独を愛することができるということは、自分を愛することができるということなんだ。そして、自分を愛することができない人に、どうして他人を愛することができるだろう。一見それは他人を愛しているように見えても、じつは自分を愛してくれる他人を求めているだけで、その人そのものを愛しているわけでは本当はない。愛してくれるなら愛してあげるなんて計算が、愛であるわけがないとわかるね。」 A 「(PP.101 L16までを読んだ後)感想を話し合おう」(20分) 1.
筆者は言う。「考えるということは、ある意味で、自分との対話、ひたすら自分と語り合うことだ。だから、孤独というのは、決して空虚なものではなくて、とても豊かなものなんだ。もしこのことに気がついたなら、君は、つまらない友だちとすごす時間が、人生においていかに空虚で無駄な時間か、わかるようになるはずだ。ただ友だちがほしいって外へ探しに行く前に、まず一人で座って、静に自分を見つめてごらん」と。 2.
NHKのしゃべり場のように、グループになって、20分間、感想を述べ合ってみるのがいい。ただ、話し合いにならない場合は、何らかの支援が必要でしょう。 |