絵本『ゆきだるま』で「友情」の授業

 レイモンド・ブリッグズ『The Snowman  ゆきだるま』は、文字のない絵本で

す。細かいコマ割で、ストーリーを展開していきます。詳しくは、

http://secured.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=1125

http://www.j-energy.co.jp/hanataba/square/wadai/0012.html

で、御覧ください。

 

【対 象】 3,4年生

【ねらい】 主人公の少年とゆきだるまの会話を自由に想像して書く活動を通

して、友達と信頼し合うことについて考えることができるようにす

る。

【資 料】 『The Snowman ゆきだるま』 

作:レイモンド・ブリッグズ、評論社

【学習過程】

@    「ゆきだるまを作ったことがありますか? 自分が作ったゆきだるまが

動き出したら、おもしろいだろうね。どんなことをしてあそびたいです

か? 」(5分)

    自由に考えを出させる。認める。広げる。

 

A    「レイモンド・ブリッグズの『ゆきだるま』を見せてあげます。読むこと

はできないんだよ。だって、文字がない絵本だから・・・」 (15分)

    OHCに映し出して、ゆっくり見せる。

    「何て言っているだろうね?」などと話しかけ、自由に会話を想像させ

る。つぶやきを拾って、大きな声で発言させる。

    次第に、子どもたちがどんどん会話を想像して、物語を語り始める。

    少々騒々しくはなるが、ゆっくりページをめくりながら、会話を作りな

がら、読み終わる。(いや、見せ終わる。)

 

B(どこでもいいのだけど、というか、最後の場面以外で担任が最も好きな

場面を提示して、)「少年とゆきだるまは何と言っているのかなあ?」

(10分)

    主人公とゆきだるまの心温まる場面を一つ選んで、会話をプリントに書

かせる。

    その後、発表させる。互いに信頼しあっている(つまり、とっても仲良

くしている)点を強調して、板書する。たとえば、「危ないよ!大丈夫だ

った?」「わあ、おもしろいねえ。こんなこと初めて」などの発言を捉え

て、「相手を心配している」「互いに一緒にいると楽しい」などと板書する。

    「信頼・友情」の価値項目と「思いやり・親切」の価値項目の最大の違

いは、前者が「相手を十分知っていて、相手の性格やものの考え方に合

わせて、自分が行動できる点」である。後者は、確かに「相手の立場

に立って行動すること」ではあるが「一般論として、相手の立場に立つ」

という点である。「その人ならでは」を重視する「信頼・友情」とステ

レオタイプの(つまり、お年寄りだから、女の人には・・・)「思いや

り・親切」の違いがあるわけであります。(これは、私論ですけど)

 

C「最後の場面をまだ、見せていませんでした。見せます。(見せる。特に注

釈をしないで)このとき、少年は、どんなことを思っていたでしょうか?

プリントに書きましょう。」                (10分)

    実は、この部分をどうしたらいいのかよく分からないのですけど、自由

に発言をさせることで、子どもなりの「信頼・友情」に関する価値内容を

獲得するのではないのかと思うのですけど・・

    Bにある価値観にプラスされるものが見付けられるといいと思います。

    例えば、「友達は、時に、失われることがある。大切に付き合っていくと

いい」「友情ははかない。だからこそ、その時々を充実したものにすべき

である」などなど。

 

 D友情についてまとめる。

(特に、自己の振り返りの活動を設定しない・・・)