なしの実　　４年　　

主題名　正直　１時間

１―（４）正しいと思うことは勇気をもって行う。

【ねらい】正直に行動することの難しさ、大切さについて自分なりの考えを持つことができる。
【資　料】「なしの実」（４年生のどうとく　文渓堂）
【勘どころ】アンリの行動の善し悪しについて道徳目盛りで見積もり、その理由について話し合う。
●「道徳目盛り」を話し合いのはじめとおわりに使い、考えの変容を捉えることができるようにする。
●「道徳目盛り」を用いて、行為の善し悪しを判断するが、それが単なる「お裁き」「他人事」にならないように、行為者の状況や心情を十分理解できるようにする。

使用した道徳プリント
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【授業の様子】
１　「なしの実」を読んで、兄アンリの行動の善し悪しについて道徳目盛りにネームカードを貼り、その理由を道徳プリントに書く。(15)　（以下の点を強調する）

• アンリの家がたいそうまずしく、食べる物も思うように手に入らないことがあったこと。
• 弟のフレデリックはすごくおなかをすかしていること。
• 「少しぐらいなら平気だよ」「だいじょうぶ。だれもみてないもん」という弟の発言

２　プリントに書いた理由を出し合い、アンリの行動について話し合う。（20)

• 通常考えると、「悪い」には違いないのであるが、上記の点を考慮すると、実際の生活ではなかなか難しいことにも気付かせながら、単なる「お裁き」にならないように話し合う。
• 話し合いの過程で、自分の考えが変化したら、自由に席を立ってネームカードを移動させる。
• 盗んだことが悪いことは分かってはいるけれども、つい、そうしてしまったことに共感できるようにする。
• 話し合いの後再度「道徳目盛り」に自分の考えを位置づけ、変容をみることができるようにする。

３　正直に謝ることができたアンリのよさについて話し合うと共に、そのような経験があったかどうか自分の生活を振り返ってプリントに書く。(10)

• 「アンリの目に涙がうかんでいた」という情景を想像することで、たとえ悪い行動をしたとしても、「正直に謝ること」がとても大切であることに気付かせる。
• 教師の「このような経験」について話して聞かせると共に、正直であることについて「熱く」語る。