絵本『いちねんせい』で「命」の授業

 「谷川俊太郎・詩、和田誠・絵」の絵本『いちねんせい』を使って、生命の

すばらしさについて考える道徳授業です。

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今年度最後のページとなります。

 

【対 象】 1,2年生

 

【ねらい】 生活の中の「どうして」を出し合うことを通して、生きているこ

     とを実感し、そのことによろこびを感じることができるようにする。

 

【資 料】 『いちねんせい』谷川俊太郎・詩、和田誠・絵 小学館

 

【学習過程】

 

@    生まれてから(または、入学してから)今までで「できるようになったこ

と」には、どんなことがありますか?何でもいいので、出し合ってみまし

ょう。                         (10分)
  *10人程度発表させ、それを黒板に書く。そして、それらを色違いの

チョークで囲みながら、「いきているしょうこ」とまとめる。

    どんな些細なことも、にこやかに認めながら、板書する。

    「例えば?」や「どんな気持ちがする?」などと問い返しをしながら、

今できていることをしっかり見つめ直すことができるようにする。

 

A    一生懸命生きているからこんなにできるようになったことが増えたので

すね。すばらしいことです。今から読む「詩」の中にも「いきているしょ

うこ」がたくさん出てきています。聞いてください。(10分)

    『いちねんせい』の中の「どうして?」をゆっくり読みながら、黒板

に書く。(短冊や模造紙に書いたものを貼り付けるほうがいい)

    できれば、少しじらしながら(次を予想させながら、クイズ形式でも

いいけど・・・)読み聞かせるとよい。

    先生が一度読んだ後、みんなで声を合わせて読んだり、一人一人が自

分のペースで読んだり、または、時間があるなら、試写したりするの

もいいかも・・・(国語ではないので、あまり時間をとる必要はないです。)

 

B    この「どうして?」の詩の中にある「いきているしょうこ」って何でしょ

うか?                           (5分)

    答えは、「どうして?といろいろな不思議・わからないこと(つまり

疑問)を見付けられること」です。

    「できるようになったこと」と「不思議を見付けられること」を「=」

で結んで板書する。

 

 C「どうして?」と思うことをプリントに書いて、話し合いましょう。

(15分)

    いろいろな種類の「どうして?」が出てくるが、どれも否定しない。

    いくつかの種類に分けながら板書する。例えば、「学校生活・家庭生

活」「教科」「自然」「人工」など、いろいろな観点があると思います。

    黒板に書かれたたくさんの「どうして?」を見渡しながら、「これだ

けたくさんのどうしてが見付けられたと言うことはとってもすごい!

これからもたくさんのどうしてを見付けられるように、一生懸命生き

ていくことにしたいものですね。先生もみなさんに負けないようにど

うしてを見付けていきたいと思います。」とまずは、まとめる。

    黒板に、導入の時の「できるようになったこと」が書かれているので、

「『できるようになったこと』は『どうして?』から始まっているんで

すよね。いっぱいのできるようになったことは、いっぱいのどうして

をもつことが必要なのです」と、導入と結ぶ。

 

C    同じく谷川俊太郎の「にじ」を読みます。この詩の中にも「どうして?」

が書かれています。「どうして?」の中の「どうして」よりももっとむずか

しい「どうして」が書かれていると思います。最後に、今日の授業のまと

めとして「にじ」を読みます。どんな「どうして?」なのか考えながら、

聞いてください。(ゆっくり読んで聞かせる)         (5分)

    たぶん、意味は全く分からないと思いますが、(今は、)東京書籍5年

生国語に出ている「生きる」とよく似た詩です。

    あれこれ言っても仕方がないので、教室後ろの道徳コーナーにでも貼

っておくといいと思います。