2002年 3−1

1学期


●単元2  「白石地区の公共施設を調べて、親子ウォークラリーをつくろ!」

10の施設の下見をしよう!(6/19)

(3,4,5時間目 10モジュール)


6月19日(水)2,3,4時間目は、「白石地区の公共施設を調べて、親子ウォークラリーをしよう!」の3,4,5時間目にあたります。

 担任の坂本が設定した10の有名な公共施設のうち、自分のグループがどの施設を調べるか、その目星を付けるためと、およそ、どれくらいの時間がかかるのかを確認するための下調べの活動です。


行く前に、どの場所を詳しく調べたいか意見交換


 (1)中央消防署 (2)市民館(白石公民館も含めて) (3)中央郵便局 (4)市役所 と順調に下見は進みます。
 (1)の中央消防署では、間近に消防車や消防服などを見て、「すごーい」の声。「消防署を今度詳しく調べてみたいと思っているグループはありますか?」との問いに二つのグループが元気よく手を挙げます。多すぎず、少なすぎず、いい出足です。


間近に見る消防車は迫力があります



 (2)の市民館では、2階の白石公民館も少し見学させていただきました。コーラスが聞こえてきます。下の事務局を通らせていただいたとき、大きな黒板に大ホールと小ホールの使用日程が書かれていました「使用料はいくらだろう?」の声も。


事務局の中も見させていただきました



 (3)中央郵便局では、「郵便」「保険」「貯金」の三つの仕事を案内板で確認。郵便局の「見学担当」の方も「次の訪問の時には、中(裏)案内しましょう」と言ってくださいました。冷房もきいて、楽しく見学が続きます。


表情が写っているので、小さな画面で・・・



 (4)の山口市役所では、市民課、課税課など、1階を見学しました。ちょうど市議会の開会中でした。このころから、少しずつ疲れが見え始めました。興味がわきにくい場所でもあります。


少し薄暗い廊下




 (5)県立美術館です。常設展示では、静かな中、香月泰男の絵を見て、一休み。無料なので助かります。少し怖い感じのする香月さんの絵です。「のどが渇いた〜」の声があちこちで出ました。
 (6)は、県立図書館です。ほとんどの子供が来たことがありましたが、中には、始めて来たという子供もいました。「詳しく見学されるなら、早めに依頼文書を出してください。今、とっても忙しいんです」と言われました。(そう言えば、先日私が下見をして歩いたときも、白石中学校の生徒が職場体験中でした。)


すぐにでも読んでみたい本がたくさんある青少年資料室


 (7)県立博物館。ここでついに、「問題」が表面化しました。半数程度の子供が、「疲れた〜もう歩けない・・・」と言うのです。博物館は附属小学校に帰るのにちょうどいい場所。だから、こんな気持ちも大きくなったのでしょう。@天気がよく、気温も高い、Aお茶は持ってきていない、B全員で歩くので、時間のロスが大きい、C見たいところを自由に見ることができない、などが理由でしょう。「筋肉痛になった」などと言い放つ子供もいたりして。(鍛錬遠足は参加できんな・・・こんなことでは・・・、などと思ったりもしました・・・が・・)


この子は、10のチェックポイントが必要だと力説しています

 ここ、博物館で「話し合い」の始まりです。
 「あと3つのチェックポイント(8)県政資料館、(9)山口市歴史民俗資料館 (10)山口県埋蔵文化財センターを、チェックポイントからはずしますか?それとも予定通り入れますか?」  はずすことに賛成の子供が半数を少し超えているようです。それぞれの意見を出し合いました。時間にして20分。博物館の入り口に全員が座って・・・・


●はずすことに賛成の子供の意見
「疲れる」

(確かに疲れているのはわかりました。もし3つをはずして博物館から直接附属小学校に帰るとすると疲れはほとんどないでしょう。もしかしたら、物足りない感じもするかもしれません。)
「7ポイントでも問題の数などに不足はなく、楽しめる」
(一つのチェックポイントで5問程度は出題してはどうかと思っていたので、7ポイントで35問。確かに問題数に問題はないでしょうね。)
「当日小さい子供も来ているので、小さい子供はまず無理である」
(これも、現実的な問題ですね、確かに)


●予定通りあと3つのポイントも入れることに賛成の子供の意見
「あと3つに楽しい施設がある」
 
(下見の前に、すでに残りの3つの中から一つを選んでいる子供にとっては切実な問題です。今更、そんなこと言うのは無しよ!っていう感じでしょう。)
「小さい子供がやれないことで、私たちの学習することを削るって言うのは変!勉強が先!」
(ごもっともな意見。さすが3年生です。


話し合いは平行線です。とりあえず、あと3つ下調べの活動を続けることについては、全員の納得をとり、続行しました。
(8)県政資料館では、旧知事室や様々な資料をざーと見学しました。今までで一番真剣なまなざしで見学していました。


(9)山口市歴史民俗資料館では、見学料がかかるので(事前に申請していれば無料になります)入り口から、中を少しのぞくだけの見学。(10)の埋蔵文化財センターでは、土器や石器の展示を5分で見学。「何でも質問にお答えしますよ」と言ってくださっていた職員の方には、「改めて参ります」とお返事して、足早に小学校に帰校。時間にして、約2時間。途中、休みをとったり話し合いの時間をとったり、41人がぞろぞろ歩いたことを考えると、そこそこの時間と考えました。


■あす、「チェックポイントをどうするのか?」について話し合いをすることになりました。それぞれの立場の子供が何をどう主張して、どのように折り合いを付けるのか、今回の全体の話し合いの場としては、最も重要な時間になることでしょう。
 3年生だから、こちらからある程度の提案をして、段取りよく学習を進めてしまおうと思った担任の思惑は、子供たちの現実の前に、もろくもくずれることになったのでありました。