第3学年 道徳学習指導案
3年1組 指導者 ○○ ○○
主題名「みんなで使うもの」(資料:「水飲み場」文渓)
1 主題設定の理由
○ 本学級の子どもたちは、男女仲がよく集団で楽しく生活している。学校生活におけるきまりはほぼ理解し守ろうとしているが、どうして守らなくてはいけないのかということを疑問に思っている児童もいる。公共物や公共の場は、「みんなのもの」とほとんどの児童が考えているが、つい遊びなどに夢中になって、自分勝手な行動をしてしまうこともある。理解力が大きく発達するこの時期に、ルールを守る必要性やわがままな気持ちを抑えて社会のために行動する大切さを指導することが大切であると考えた。
○ 本主題は、内容項目4−1「公徳心・規則尊重」をねらいとしている。人間は、社会の中でよりよく生活していくために互いにルールを守り、公共物を大事にし、他の人に迷惑をかけないことを求められる。本主題では、約束や社会の決まりを守り、責任を大切にする精神をしっかりと身につけるための基礎として、進んで公共のために尽くそうとする態度を日々の生活の中に発展させることを中心にねらう。そのためには、児童一人一人が社会の一員としての自覚を持ち、公徳を守ることの大切さを指導することが大切だと考える。このことによって、ただ「守る」だけではなく、積極的に社会のために役立とうとする意識を持った子どもを育成することができると考える。
○ 本資料は、水飲み場でのよしおとひろ子とのやりとりが描かれている。これは、日常生活でありがちな場面であるため、子どもたちに無理なく受け入れられると思われる。自分が汚したのでもない水飲み場をきれいにするひろ子の行為は、児童にさわやかな感動を与え、ねらいに迫るのに適していると考えた。ひろ子の行為のもとにある公徳心、みんなのために働くことのすばらしさまで掘り下げた学習ができると考える。
○ そこで、指導にあたっては、導入の部分で今まで他の人のために何かしたことがあるか、またはされたことがあるか話し合い、身近な体験から関心を持たせる。そして、自分自身の生活を振り返らせる。次に展開の段階では、本文を読み、よしおくんの気持ちの変化にふれながら、ひろ子さんの気持ちにまで注目させたいと考える。最後には、ひろ子さんの行動の理由を考え、みんなのために進んでやろうとする気持ちを抱くまで発展させたい。
10月10日 第3校時 於3年1組教室
2 ねらい 自分の生活体験をもとに、登場人物の行動、心情を通して、きまりを守ることの大切さを理解させるとともに、進んで公共のために尽くそうとする態度を育てる。
3 学習活動
学習活動・学習内容 |
支 援 |
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1 今まで、自分以外の人にされて嬉しかったこと、あるいは、自分が他の人のためにしたことを発表する。 (10分)
2 資料「水飲み場」を読んで、よしおくんとひろ子さんの気持ちについて話し合う。 (20分) 1水を飲もうとして顔をしかめたよしおくんの気持ち 2水飲み場をきれいにしたときのひろ子さんの気持ち 3ひろ子さんの行動を見たときのよしおくんの気持ち 4最後によしおくんににっこりと笑いかけたときのひろ子さんの気持ち
3 どうしてひろ子さんはこのような行動をしたかを考える。 (10分)
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○今まで、人のために何かしてあげようと思ったことがあるか、それはどんなときか、自分の体験を振り返り、その理由や様子を端的に話す子どもがいれば賞賛して振り返りの意欲化を図る。 ○資料を一読した後、気持ちが想像できる場面を出し合わせ、二人の会話や行動を焦点化する。 ○気持ちを表現しやすいように、よしおくんとひろ子さんの気持ちを書くための資料を配付し、きまりを守ることの大切さやみんなのために進んでやるということに触れている子どもには意図的に指名し、その思いを深める。
○導入で振り返った今までの自分をひろ子さんの行動と比較しながら振り返り、今の思いを発表させる。そこで、自分の考えを強く見つめることができている児童は賞賛する。 |