道徳の時間 実施カリキュラム  3年


9  6月―3  【みずゞの世界1】
主題名   はじめの初々しい気持ちを忘れない 1時間(3M)
【薔薇の根】
1―(3) 信頼・友情

金子みすゞさんの童謡の中でも、あまり知られていない「薔薇の根」という童謡で。しかし、この童謡、伝わってくるものはなかなかいいものがあります。中学年の子どもには少しむずかしいかもしれませんが、どうしてどうして。3年生のこの時期でも、話し合いを積み重ねると、主題に迫ることができました。大人の私たちも「はじめのはなぜ咲かぬ」という気持ちになることはありますよねえ。


【ねらい】
初めて何かに取り組んだり、出会ったりしたときのみずみずしい気持ちを忘れずに、初心に立ち返りながら自らを高めていこうとする心情を培う。

【資 料】
薔薇の根 (童謡:金子みすゞ

【ひびき合いの授業へのワンポイント】
童謡が伝えようとしていることをみんなでゆっくり出し合いながら、わからないことをわかっていこうとする気持ちで話し合うように伝える。みんなで見つけた「わかり」をみんなで確かめ合う。


1.      「薔薇の根」(金子みすゞ)を読んで感想を出し合い、めあてをきめる。(15)
*みすゞさんはどんなことをつたえたかったのだろうか

「思う」が「思ふ」になっている。
・薔薇という字がむずかしい。
・だんだん咲いている花の数が多くなる。
・初めて咲いたときはいくつ咲いたのかなあ。
・一年目に七つ咲かなかったのはなぜ?
・「はじめのはなぜさかぬ」ってどういう意味?


2.        みすゞさんが伝えたかったことを話し合う。(10)
*1年目と2年目はどちらがうれしいのでしょう。

*3年目の「咲かない」は何が咲かないのでしょう
・「はじめのはなぜ咲かぬ」とは、初めに咲いた花がさかない、という意味だと思う
・「はじめのはなぜ咲かぬ」とは、初めに7つ咲かなかったのはなぜ?という意味だと思う。
・1年目に七つ咲かなかったのはなぜ?という意味だと思う。
・3年目に咲かなかったのは、初めて咲いたときのうれしい気持ちだと思う(K)
・初めての時には、なんでもすっごくうれしい。3年目は、楽に手にはいるから、たくさん咲いたからあまりうれしくない。
●この童謡で伝わってくることは、初めのうれしい気持ちを忘れないでおこう、ってことだよね。慣れてくると初めのころのうれしい気持ちを忘れてしまうからね・・・・と押さえておいて、次の活動に入ります。


3.   がんばっている体験を出し合い、みすゞさんへ手紙を書く。
*初めの頃の気持ちを忘れて、がんばれなくなってしまったことや、大切にしていた気持ちを忘れてしまったことはないですか?

・ぬいぐるみを買ってもらって、初めのうちは、とても大切にしていたのだけど、だんだん飽きてきて、大切にしていない。
・スイミングを自分からやりたいと言って始めたのだけど、少しずつ飽きてきて、やめてしまった。
・シルバニアファミリーの人形などを集めていたけど、今は、大切にしていない。
・自分からやりたいって言ったのに、やめたことがある。
・白い靴を買ってもらって、初めは、大切にしていたけど、今は、汚れてしまって、汚い。

*初めの頃の気持ちを忘れないでがんばれていることはありますか?
・公文をがんばっているよ。
・ピアノを続けて、ずいぶん上手になった。