道徳の時間 実施カリキュラム  3年


7  6月―1  (おうちの人と一緒に考えよう!)

主題名   本当の友達なら言えるかなあ?   1時間(4M)
【絵はがきと切手】
2―(3) 信頼・友情

●この授業では、「学校を開く」ことを目的に、「保護者の学習参加」を促します。そのために「子供と保護者が共に学習内容を味わう」ことができる授業を作りました。道徳の授業はそれにふさわしいです。道徳的な問題は、子供にとっても大人にとっても等しく考える価値のある問題だと考えるからです。使った資料は、有名な「絵はがきと切手」です。3年生のこの時期の子供には少しむずかしいかと思いましたが(本校の年間計画では4年生に配当されている読み物です)保護者も一緒に考えるにはふさわしい資料だといえるでしょう。


【ねらい】
ひろ子さんの立場に立って、料金不足のことを伝えるかどうか話し合うことを通して、友達に対する接し方について考えを深める。

【資 料】
絵はがきと切手(読み物資料)

【ひびき合いの授業へのワンポイント】
土曜参観日に行い、保護者の人と一緒に考えを深めるようにする。(道徳的な問題は子供も大人も同じ価値があると考えるからである。)子供のグループに適宜入っていただき少人数での話し合いの場を設定する。


1,仲良しの友達を思い出しめあてを知る。(5)

「小さいときからの仲良しの友達がいますか?」とたずねると、たくさんの子供が「いるよ〜」と元気よく返事をしました。そして、「ほんとうの友達やなかよしの友達とのことを考える時間にしましょう」とめあてを示しました。


今日は、土曜日参観日。保護者の方がたくさん
いらっしゃっているところで授業を開始しました。

2,読み物資料「絵はがきと切手」を聞き、自分の考えをプリントに書く。(15)
*もし自分がひろ子だったら伝えるか伝えないか決め、その訳を書かせる。

●教師が一度読み聞かせた後、お話を配布してゆっくり自分のペースで読む時間を取りました。


自分の考えを固めながらお話を読んでいるところ
(  )70円の不足だったことを手紙に書く  
(  )70円不足だったことを手紙に書かない
のどちらかに○をして、理由を書く時間を10分取りました。

●はじめに何人かの子供に発表させると、それに流されてしまうことがあるので、すぐにプリントに書かせました。書いているときに数を数えてみるとほぼ半数ずつでした。ちょうどいい。この学年の発達にぴったりと言うことなのでしょう。

3,グループで互いの考えを話し合う。(15)
*それぞれのグループに保護者の方に入っていただき、率直な意見を出し合っていただく。

 話し合いの進行役を確認して、グループで話し合いをしました。そのグループに保護者の方にも入っていただき、「本音」で話し合いに参加してもらうことにしました。大人であったとしても、同じ土俵で考える価値のある問題だと考えたからです。

     
それぞれ自分の意見を言い合いました。立場は同じでも、
理由が違うから、それが学習になりますよね。       

、全体で話し合うとともに、保護者の人と一緒に学習したことについての感想を出し合う。(25)

最終板書です。左側の板書が、この活動での話し合いです。時間にして、25分間もありました。結局この授業は、60分を超えたものになりました。盛り上がりました。
教師の支援は、
●発言の途中に時々「ほんとうの友達なら○○するんですよねえ」と判断の基準になるものを示す。
●理由を明確にしながら、板書する。 「○○さんが、70円不足を言うのは〜〜という理由からだよね・・・」と確認
●子供たち同士の意見の異同を確認しながら、板書する。「△△さんの意見は、□□さんと同じ理由だよね。」
●少数派の「言わない」の方の意見を少し多めに出させる。「こちらの意見がある人は、言ってください」
●「言わない」の一番上に書かれている「きらわれるから」という理由に焦点化して、「きらわれるから、という発言について反対の意見がある人は言ってください」となげかけ、話し合いの軸にしたこと 
です。