29  1月ー3  【国語の教科書で、美しい心について学ぶ】

主題名   美しい心  1時間(3M)

【「サーカスのライオン」「ぼくはねこのバーニーが大すきだった」 東京書籍 国語 3年】

3―(3) 美しいものや気高いものに感動する心


国語の教科書教材には、道徳の読み物資料としてふさわしいものがたくさんあります。長いことと読みとりに少し難しさがあることが難点です。
そこで、一度教材として学んだ後に、つまり、内容理解はきちんとできている教材を道徳の時間に資料として取り扱ってみました。しかも、2教材の共通点を扱うことで、国語での学習と内容的に重なりがないようにしました。
多少、難しい取り扱いですが、「美しい心」の学習としては、なかなかユニークな道徳の授業だと思います。


【ねらい】
 「サーカスのライオン」と「ぼくはねこのバーニーが大好きだった」を読んで、共通する「美しい心」を話し合うことを通して、美しいものや気高いものに感動する心情を養う。

【資 料】

「サーカスのライオン」「ぼくはねこのバーニーが大すきだった」東京書籍 国語 3年(下)

【ひびき合いの授業へのワンポイント】

●友達の「心のノート」の記述を活用し、授業の導入を図る。
●だれもが内容をしっかり学んでいる国語の教科書教材を読み物資料として用いる。


1.友達の「心のノート」の記述内容を聞き、二つのお話のよさを発表する。 (10)
ポイント:「心のノート」48ページの読書カードのうち、教科書教材を取り上げ、記述している友達の思いを広げる。


国語の授業で使った「心のノート」の記述
「美しい心」がえがかれている本の紹介である
「サーカスのライオン」のよさを読書カードに書いている。
そのほかの子供で、「バーニー」のことを書いているものもいた。


初めの部分の板書 左が今日の課題

2.二つのお話に共通する「美しい心」が何なのか話し合う。 (30)
発問 : 「二つのお話に共通する美しい心とは、何だろう」 
ポイント:@「個人で教科書に線を引いたり、書き込みをしたりする」
     A「グループで互いの意見を出し合う」
     B「全体で話し合う」の3つに分ける。

  
授業をはじめる前に少し時間を取って、二つの物語をもう一度読み直すことができるようにした(左)
はじめに、自分自分で、美しい心が感じ取れるところに線を引き、書き込みをしている(右)


個人個人の美しい心を班で紹介し合う


全体で話し合った内容
左〜特にバーニーに関するもの  右〜特にサーカスのライオンに関するもの

●共通の「美しい心」として、全体で合意されたものは、赤で○が付けてあるところ。すなわち@相手のことを「好き」という気持ち A笑顔でいるときの気持ち B愛したり、愛されていることをうれしく思う気持ち C相手のことを(たとえ相手が死んだとしても)いつまでも心の中に覚えている気持ち D人の命を助けようとする気持ち(自分の命を捨ててまで助けようとする気持ち)の五つが出ました。(少し難しい内容ですので、全員が納得しているとは言えないと思いました。)

.「美しい心」がえがかれている物語などがあったら、それを紹介し合おうという教師の投げかけを聞く。(5)

板書した模造紙の下に空白のスペースをつくっているのは、今後、「美しい心」がえがかれている物語があったら、紹介し合うためです。