27  1月―1  【お年寄りに対するイメージを広げて、心のノートで生活につなぐ】

主題名  おじいちゃん、おばあちゃんってすごいなぁ

1時間(3M)

【「おばあさんときれいな歩道」文溪堂】

2―(4) 尊敬・感謝


「お年寄りを尊敬しよう!」と話して聞かせても、尊敬しようとする感情は生まれません。当然です。
尊敬の感情をもつ前提となる、「お年寄りのよさの理解」が必要だからです。
「よさの理解」は(1)「具体的な事実」と(2)「事実からよさを見取る視点」を必要とします。

この授業は、読み物資料に登場するお年寄りの具体的な行動(事実)から、
そのよさ(よさを見取る視点も含めて)を見つけ出します。
一つの行動(事実)からでも、たくさんのよさが見つかります
授業では、よさをみんなで確かめるところまでを行います。
「感謝の感情」が生まれる授業にまではなりません。
なぜなら、「自分の」身近で具体的なお年寄りに対して、そのよさを感じたわけではないからです。

そこで、終末で、日常生活につなぐ工夫をします。登場するのは、「心のノート」です。
中学年用のノート48ページの記入欄に、身近なお年寄りの「仕事観」をインタビューしてきます。
そのインタビュー内容を、後日みんなに広げます。
結果として、自然に「尊敬の感情をもつことになる」と考えます。


ねらい】
 読み物資料を読んで、お年寄りに対するイメージを広げ、お年寄りに対する関心を高める。

【資 料】
 「おばあさんときれいな歩道」文溪堂 

【ひびき合いの授業へのワンポイント】
●その日の朝の会で話し合った内容「お正月に親戚のうちに行って、何をしたか」を導入で用いて、おじいちゃん、おばあちゃんのことについて話し合うという視点を全員に持たせる。
●よりよい話し方をしようとしている子供を価値付け広げることにより、みんなで話し合いながら学習を進めることのよさを感じ取らせる。
●総合学習の時に触れ合ったお年寄りやお年寄り体験について述べた発言を取り上げ広げる。 


1. お年寄りに対するイメージを発表し合う。(15)
ポイント:「お年寄りと言えば・・・」と発問し、自由にお年寄りについて連想されるイメージを出し合わせる。
ポイント:「どうして、そう思うのか」と問い返し、そのようなイメージを持たせた具体的な体験を引き出す。
ポイント:「みなさんには、○○くんと同じようなことを感じたことはないか?」と全員に広げる。
ポイント:出てきたイメージの中にあった『優しい行いをする人が多い』を取り上げ、「どんな優しさなのか」をみんなで考えよう!と本時の課題を提示して、次の活動につなぐ。


●右の模造紙がその日の朝の会で話し合った内容をまとめたもの
●「お年寄りと言うと・・・」という発問で20人程度の発言があった。
●真ん中の「やさしい行動」を取り上げ、本時のめあてとして設定 

2.読み物資料を読んで、「どんな優しさが隠れているのか」について話し合う。 (25)
ポイント:一つの発言の中にある別々の優しさを類別して、板書する。
ポイント:「どうして、そう思うのか」理由を明確にさせ、そのような行動を取らない場合と取った場合との影響、効果について掴ませる。

ポイント:国語で学んでいる「バーニー」と同じように、「このおばちゃんの優しさ」に番号を付ける。このことで、優しさの具体を整理して理解することができる。
ポイント:友達の発表に対する応じ方がよりよい子供を価値付け、広げる。


●挿絵は、副読本のカラーコピー(学校のコピー機)
●3枚の写真は、2学期のお年寄りとの交流の際の物
●黄番号が「国語バーニー」のように番号を付けたもの
●10が、他の9つと違うのも国語と同じ(これは偶然)

「心のノート」に書く事柄を知る。 (5)
ポイント:「心のノート48ページ」に自分の知っているお年寄りがどのような気持ちで働いておられたか(または、今働いておられるか)尋ねてこようと投げかける。
ポイント:「楽しそう」「○○さんに聴いてこよう」という意欲や見通しを持っている子供の意見を2,3出させて、広げる。

●次の日に書いてきた「心のノート」48ページの記述