25  12月―1  【きまりのもつ意味についてみんなで考える!】

主題名  きまりはだれのためにあるの?  1時間(3M)

【「わたしたちのきまり」大書4年】

4―(1) 約束・公徳心


きまりは、誰のためにありますか?
一般に、「きまりはみんなが幸せに生活できるようにするためにある」と説明されることが多いです。
「全体のためのきまり」です。
この授業は、それを押さえつつも
「一人一人の人がよりよく成長するためにきまりはある」という押さえ方をします。
そのきまりを守ることによって、その人が豊かでよりよく生きていける、と言うことです。
一見、全体のためにあるきまりでも、そのきまりが「自分の成長のためにある」と感じ取ることができるならば、きまりは、「守らなければならない面倒なもの」という感じ方から、「積極的に受け入れて守っていけるもの」という感じ方に変えることができます。


【ねらい】
 主人公の気持ちを考えることにより、きまりの持つ意味について多様に考えることができるようにする。
 
 *きまりが、全体のためにあるだけではなく、一人一人のよりよい成長のためにあるということが納得できる。

【資 料】
 「わたしたちのきまり」大阪書籍 4年

【ひびき合いの授業へのワンポイント】
●きまりが守れたり、守れなかったりする普段の経験を出し合う導入を仕組み、きまりを守ろうとする気持ちがあるけれど、なかなか守れないことがあるということをみんなで知り合う。

●「書く活動」をあえて仕組まないことにより、話し合いの時間を十分保障する。また、友達の意見から自分の意見をつくる機会を保障する。(自分の考えをまず、紙に書いてから話し合うという仕組み方ではなくて、自分の考えは、ぼんやりと心の中に作っておいて、話し合いの中で人の意見を聴いたり、自分の意見を発表する中で明確にしていくという仕組み方をする。)

●振り返りの場面で心に残った友達の意見を問いかけ、互恵的なかかわりのよさを感じ取らせる。


1.学校のきまりで「よく守れているもの」と「あまり守れていないこと」を発表する。(10)
 ポイント:守れたときと守れなかったときの気持ちを問い返して、明確にする。
  ポイント:「見たこと、したこと」と「感じたこと、思ったこと」を分けて板書し、心情面を際だたせる。

「これらのきまりが、もっと守れるように、今日は、「わたしたちのきまり」という読み物資料を使って、道徳の学習をしましょう」投げかけて、2番目の活動にうつります。


2.読み物資料「わたしたちのきまり」を読んで、「これまでのきまりを破っていた人も、守っていた人と同じように持って帰れるのは、よいか悪いか」について話し合う。 (30)
 ポイント:発表の時間を十分確保するために、書く時間をとらない。
 ポイント:選択の理由を明確にして自分の考えを発表するように促す。
 ポイント:相手の意見をいったん受け容れてから自分の意見を述べるような話し方をするように促す。 ポイント:友達の発表に対する応じ方がよりよい子供を価値付け、広げる。

 ポイント:「きまりはその人がよりよく成長するためにこそある。」ということを押さえる。
      (もちろん、みんなが気持ちよく生活するためにあるのだけど、今回は、全体の幸福
       よりも、個人個人の幸福のためのきまりの意味を押さえることにしたのである)


きまりはその人のためにある!


3 導入の板書にもどって、「きまりが自分のためにある」と捉え直すことによって、今までよりしっかり守れそうなきまりを出し合う。


赤のハート印が付いているきまりが、「自分のためにある」と考え直すことによって
今まで以上に守っていけそうだと感じることができると、子供が言ったもの。きまりを守
ろうという意欲や関心を高める段階である。生活化するための活動。一般化とも言う。


.心に残った友達の意見を出し合い、認め合う。 (5)
 ポイント:「席は遠いけど、気持ちや考えは、とっても近いね」「いい考えだと言われてとってもうれしいね」などの言葉がけを行う。(最近の私の重点)