22  11月―2  【心のノートを使って】

主題名   見える人は、できる人  1時間(3M)

【「あめ玉」 道徳指導資料1 文部省  東京書籍3年】

4―(1) 規則尊重 公徳心


道徳の時間の展開後段で「価値の一般化」を行うときに、自分たちの体験を出し合うことがあります。そこで「心のノート」を開き、それに適した記述箇所に体験を書いたり、それを発表したりすることにしました。
先週やった「18 あきらめないこと」では、事前に記述していた内容を参照しながら、資料中の主人公の心情を想像するために「心のノート」を活用しました。
この事例は、資料からはなれた「展開後段」「価値の一般化」の場面で使用します。
どちらも、自分の体験を交える場面での使用ですが、学習段階が違うと使用目的が変わってきます。


【ねらい】
読み物資料「あめ玉」を読み、「心のおくりもの」の意味を話し合うことを通して、みんなが気持ちよく過ごすことができるようにするために、自分のできることを進んでやろうとする態度を湯やしなう。

【資 料】道徳指導資料 文部省 『あめだま』(東京書籍3年に掲載)

【ひびき合いの授業へのワンポイント】
展開後段で、「心のノート68ページ」の記入枠を活用する。「自分の回りで約束やきまりを守る姿を見た体験」を出し合う活動を行い、価値の一般化を図ることにより、仲間同士のひびき合いを強める。


1.読み物資料を読み、「心のおくりもの」の意味を話し合う。 (15)


電車の中で妹が落としたたくさんのあめ玉を「あら、あら」と言いながら
姉が一生懸命拾い、それをゴミ箱に入れるという自然な行いを見て、
すがすがしい気持ちになる男性の話。この男性は、電車に乗る前に
駅のホームでチューインガムを踏んで不愉快な気持ちになっていた。



「心のおくりもの」とは何か、まずプリントに書く。
その間に担任は、机間を見ながら、反応を見ておく。

ポイント展開後段で「心のノート」への記入の時間を確保するために、読み物資料を読む活動から導入する。

ポイント:自分が落とした物でもないのに一生懸命拾うよさとみんなに迷惑をかけないようにするために拾うよさに分けながら、板書する。


約10分間の発表時間。15人程度しか発表することができなかった。
右側〜やらなければならないことを一生懸命やる姿             
左側〜人の迷惑になるという気持ちがわかっていて自然にやっていること

2.自分の回りの「心のおくりもの」すなわち「約束やきまりを守るりっぱな姿」を見た体験を出し合う。 (20)


展開後段・・・同じような行為を見た自分の経験を「心のノート」に書く。
(始めに3,4人に発表させた後、全員に書かせる。



自分たち自身の体験を出し合ったら、たくさん出てきました。


ポイント公徳心発揮の場面の多様化、一般化を図る。自分たち自身のことも見付けられるように促す。

ポイント:見た体験をたくさん思い出す人が自分でもよい行為をしていることに着目させ、「見える人ができる人」だということを押さえる。


3 話し合いを振り返り、心に残った友達の意見や話し合いの方向を変えた意見を出し合う。(15)

*これまでの話し合いで、発表できなかった子供に、優先的に心に残った友達の意見を聞き、話し合いに発表という形で参加することができるようにする。

本校の研究にかかわる学習です。2の活動までに30人弱しか発表していなかったのですが、ここで心に残った友達の発言を尋ねました。その中で、「話し合いの方向を決めたT君の発表(ほっておいたら、まただれかが踏みつけてしまうので、迷惑をかけるとわかって、あめ玉をひろったことと発言しました)がよかった」という発言を捉えて、私の方から、「自分にとってよかった発言だけではなく、全体の話し合いにとってよかった発言を見付けられることがすばらしい」と価値づけて、互恵的なかかわりを更に高めていこうと投げかけました。
板書の下の名前(消していますけど・・・)の回りが茶色で囲まれている発言が仲間に価値づけられたものです。