●単元「中庭を改造して、3−1ふれあい広場をつくろう」
8 やぎを飼うかどうかもう一度話し合おう   3M ( 10/26)
(19時間目)


 1週間の試しの飼育活動を終えて、再び話し合いの時間をもちました。やぎを飼うか飼わないかです。

「やぎをなかよし広場の一員として飼育しますか?しませんか?」

反対はゼロかと思いましたが、世の中そう甘くありません。ほとんどの子供が諸手をあげて賛成する中、二人の子供が反対しました。理由は、「長く飼うとやぎがストレスを感じて、弱るのではないか?」もう一つの理由は「ちゃんと世話ができるかどうか?」というものです。賛成の子供との話し合いをしました。反対していた子供も、もともとそれほど強い反対ではなかったので、「やぎの体調をしっかり観察すること」「みんなで協力して世話をする」ということで、すぐに賛成してくれました。
 この反対があったお陰で、わたしが押さえたいことが子供たちの中で確認されました。わたしの出番がなくてとてもよかったです。(反対してくれた子供に感謝したいくらいでありました。) 


2番目の話し合いは、

「やぎ以外の動物を飼いますか?飼いませんか?」


の話し合いです。これも、はじめから子供たちの中で予定されていた話し合いです。子牛や子豚を飼いたいと考えていたグループが以前提案したのですが、「やぎが飼育できるかどうか自信がないのに、その他の動物のことなど考えられない。だから、やぎを飼ってみた後みんなで考えよう・・・」ということだったのです。
 賛成はありませんでした。やぎだけでも飼育するのは大変だということに気付いたようです。担任のわたしも、実際に飼育してみて、やぎだけでもとっても大変だと感じていたので、内心ほっとしたところです。
 試しの飼育活動をしたお陰で、子供たちは、根拠をもって考えることができました。


3番目の話し合いは、

「やぎを何頭飼いますか?何週間飼いますか?」

です。これも予定されていた話し合いです。とりあえず1頭飼ってみてから考えようということになっていました。3頭以上の意見は出ませんでした。小屋が狭いし、1頭でもかなり大変だったからです。話し合いは、1頭か2頭かになりました。30人以上の子供が2頭を希望しました。1頭がある程度飼育できる自信がついたのですから、2頭飼ってみたいと考えるのは、自然でした。1頭を主張する子供は、飼育の大変さが倍になることを理由に挙げていましたが、その他にも、責任が2倍になる、鳴き声のうるささが2倍になって他のクラスの子供たちに迷惑をかける、えさが足りるかどうかわからない、などでした。いつものように話し合いがなされて、結局2頭飼ってみるという意見に落ち着きました。
 しかし、もし、途中でやぎの具合が悪くなったりしたら、その時にもう一度考え直すことにしました。また、はじめから、農業大学校の部長さんの方には、2頭目については、最後まで飼育できるかどうかわからないので、何かあったら、途中でもお返しするかも知れないことを伝えておくことにしました。(少し虫がよすぎる条件ですが、やぎのことを考えるとそうせざるを恵那行きがします。)
 飼育期間については、全ての子供が1ヶ月を希望しました。1頭1週間の後の、2頭1ヶ月です。予想より、少し短い気がしましたが、子供たちは、自分たちのことやいろいろな条件をよく考えるものだなあ、と感心しました。
 そこで、その決定をそのまま受けて、農業大学校の畜産部長さんに交渉、10月の終わり、11月のはじめは、やぎがその他の行事(県の農林水産祭り、農業大学校祭りなど)に出演(?)するなど、忙しいこともあって、11月19日(月)〜12月14日(金)の4週間に決定したのでした。
 これだけの余裕があれば、小屋の心配やその他のコーナーの準備もおよそ見通しが付けておくことができるのでいい時期だと考えました。