●単元 
 
「附属小学校の自慢やひみつを調べて、3−1オリジナルホームページをつくり、みんなに紹介しよう」

1 高山の先生からホームページづくりのお願いが来たよ (1/19)
(1・2時間目)

 いよいよ、3学期の総合学習が始まりました。今日は、1月19日(土)です。前日に「何をみなさんに話し合ってもらうかは、その時までひみつ」と言っていましたから、始まるまで、とても楽しみにしていました。
 じらしておいて、プレゼンテーションでスタートです。そのプレゼンは、以下のものです。


「さあ、これを見てください」と言って、おもむろにこのページを写します。なんだろうと子供たちは口々に言います。本物のプレゼンは、写真が貼ってあって(やぎとの記念写真)その話題でひとしきりです。


そして、何を話し合うかを伝える前に、ちょっと今までの総合学習を思い出しましょうと言いながら、はぐらかします。そして、思い出話をしながら、確認したことは、
(1)人とふれあうことは、楽しいねえ
(2)いろいろなことにチャレンジすることは、すばらしいことだね。
(3)みんなで協力してがんばれば乗り越えていけるよね
です。


そして、

と言うことで、ついに、今回の投げかけです。
まずは、誰からのお願いかということを話しました。核心は、もう少し後にします。


期待感を高めます。3年生は、これくらいじらすのが限界です。


岐阜県の高山市の○○先生からのお願いということで、今回の主活動である「3−1オリジナルホームページづくり」を提案しました。すぐには、ピンと来ないので、○○先生から私宛にきたメールを読むことにしました。メーラーを立ち上げて、本文を提示しながら、ゆっくり読みました。以下がそのメールの文章です。


 山口大学教育学部附属山口小学校の3年1組の40人のみなさん、こんにちは。私は、岐阜県の飛騨高山にある高等学校で先生をしている芝原というものです。(私についての詳しいことは、直接坂本先生に尋ねてくださいね・・・3年の1学期にテレビ会議でアメリカの小学生に日本の虫を紹介したことがありますよね。同じように私もそのような仕事や授業をしたことがあります。)
 実は、突然なのですが、みなさんにお願いがあるのです。そのお願いというのは、「山口大学教育学部附属山口小学校のことを詳しく知らせるホームページをつくって、全国の仲間の小学生に紹介してほしい」ということです。山口大学教育学部附属山口小学校のことを全国の小学生に紹介するってことは、とってもいいことだと思うんです。
 なぜかというと、全国の小学生があなた達の学校のことを分かってくれるし、それがきっかけで友達になれたりするからです。実は、アメリカとの交流の関係で、山口小学校は、全国にその仲間の学校があるのです。難しい言葉で言えば、MTP2000の仲間なんですけど。その仲間の学校は、自分たちの小学校のホームページをすでに紹介し合っています。リンクのページというのだけど、それができています。そのアドレスは、http://www.fmfmtp.net/bugs/ です。http://www.fmfmtp.net/cgibin/members/linkv/linkv.html もあります。
 でも、残念ながら、山口小学校は、子供たちのつくったホームページが少ないのです。だから、何とか子供たち自身が自分たちの学校の紹介をしているっていう、「いきいきとしたホームページ」が必要なのです。本来なら6年生など高学年にお願いするところですが、ちょうど知り合いの坂本先生が3年生ということで、それなら、「3年生でもここまでできる」っていうホームページ
を載せるのもいいかなあと思い直して、みなさんにお願いしています。小学校3年生でホームページができるかどうか、心配だと思いますが、私の経験から言えば、大丈夫です。簡単なものならいくらでもできます。全国の子供たちがつくったホームページを調べてごらん、小学生でも上手にホームページを作っているんだよ。もちろん、しっかり勉強することは必要ですけど。
 まずは、3年生なりに、全国の小学生(とりわけ、MTP2000  2001の 小学生)に山口小学校の紹介を大々的に行ってほしいのです。みなさんならできる! 是非 すばらしい紹介ホームページをつくって全国の友達に学校をアピールしてください!MTPの仲間の学校の子供たちがみなさんの紹介ページを待ってるよ、そして、それは、みなさんのお父さんやお母さん、学校の友達や先生にも見て喜ばれると思いますよ。
 題して「附属山口小学校の自慢やひみつを調べて、『山口小3年1組オリジナルホームページ』を作って、いろいろな人に紹介しよう!」


 どう?やってみませんか?
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 S・・・・・ Y・・・・・i
 Hida ・・・・・・
 ・・・・・・・.ne.jp
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ここまでが約25分です。これから60分近くの話し合いが続きました。


「みなさん、附属小学校の自慢やひみつを調べて、3−1オリジナルホームページをつくることをしてみますか?やめますか?」


話し合いが始まりました。

字は乱雑ですが、板書は、以下のようです。


 いつものことですが、はじめ、参考のために人数を確認しました。
賛成34人、反対5人 (欠席1人)でした。


反対の理由は、
●面倒くさい  1人 (興味を感じないということでしょうか)
●難しい 写真の取り込みが難しい(スキャナーの使い方がよく分からない)1人・・・この子供は、今、個人的にホームページを作成中(珍しい意見。・・・6年生でもこんなことを言う子供はいないでしょう。本当はやる自信がある)
●ローマ字入力がうまくいかない。(この子供も、パソコンが少しできる子供。ローマ字が苦手だという思いが強い)1人
●やり方が分からない。ホームページが上手に作れるかどうか自信がない。どうすればいいのか・・)1人  
●相手のことがよく分からないので、相手をよく知りたい。1人


賛成の理由は、
●附属小学校のいいところがいろいろ知ってもらえて、いい。
●附属小学校の評判が上がる。
●紹介したいことがある。何としても紹介したい。(この子供は、他の学年の学習の様子・・・椎茸を作っている学級があること)  以上〜内容面から

●今までの総合学習でも、みんなで力を合わせればできたので、ホームページでもやればできる。
●やぎを飼ったときにも、反対が少しあったけれど、試しにやってみたら、とっても楽しかった。自信になった。やぎにはまったのだから、ホームページづくりにもはまるに違いない。   以上〜今までの自信から

●お願いを断るのは、悪い。
●おうちの人もホームページを作ったり、デジタルカメラで撮影して使ったりしている。ぼくたちにもできそうな気がする。
●○○くんや△△さんも自分の力でホームページを作っているから、教えてもらったりすれば、できる。
●(○○さん)大丈夫、できるから心配いらない。
●メールやチャットをしている人もいる。ホームページも同じようにがんばれば、できるに違いない。    以上〜コンピュータの操作から


・「面倒くさい」と言っていた子供は、やぎにすごくはまっていた子供で、そのことを友達に指摘されて、「ホームページづくりにもきっとはまるよ」と言われて、考えを変え、やってみることに。
・ローマ字に自信がない子供は、「みんなが支えるから、がんばってみよう!」と言われて、やることに。
・スキャナーがうまく使えない子供は、他の子供から、「ホームページづくりを教えてほしい」と言われて、「仕方ない。教えてあげるよ・・」ということで、やることに。
・そして、最後まで自信がないと言っていた子供は、「とりあえず、挑戦してみよう」という励ましで、やり始めることに合意。
・「コンピュータウィルスに怖さ」を覚えていた子供は、メールではないので、心配ないことを私の方が説明して、安心することに。
・「相手のことがしっかり知りたい」と言う子供は、知らなくても楽しそうな活動になりそうだということで、途中から賛成に回ることに。
(このあたりが、3年生らしいのであります。3年生は、相手意識が希薄でも、やりたくなるのです。プレゼンテーションには、相手校について知らせるものも準備をしていましたが、結局、それを提示することもなく、一応の合意を得たのであります。相手の学校の具体については、ホームページの内容を詳細に決定して、表現方法を検討するときにでも知らせようかと思っています。)


このような、経緯で「ホームページづくり」をはじめることになりました。さて、どうなることか・・・とっても楽しみです。